すみっコ日和~Perfect day for sumikko~

すみっコぐらしが大好きな専業主婦の毎日

映画『ワンダー 君は太陽』感想記事

映画『ワンダー 君は太陽』感想|心は人の未来を示す地図

こんにちは、日和です。
今日は、昨日ある配信で知った映画『ワンダー 君は太陽』を観て、胸がいっぱいになったので、その想いを綴ってみようと思います。


◆ 心は未来を、顔は過去を映す地図

映画のなかで印象的だったセリフがありました。

「心は人の未来を示す地図、顔は人の過去を示す地図」

顔に生まれつきの疾患を抱えるオギーは、見た目だけで判断されることの苦しさを知っています。でも、この言葉が示すように、心のあり方や選択が、未来をつくるのだと、観ている私たちに教えてくれました。

 


◆ 愛に包まれた家族の中にもある、見えない孤独

ママの白髪はきっとパパのせい、なんていうユーモラスな会話の中にも、家族の強い絆が感じられましたが、弟(オギー)を太陽とするなら、家族はその周りを回る惑星たちという表現はときに明るく、ときに影を落としながらも、皆が一つの太陽系として動いているようでした。

でも、その中でも姉のヴィアには、誰にも気づかれない孤独があった。
弟が注目される分、自分の居場所をうまく見つけられない彼女の姿に、自分を重ねてしまう人も多いのではないでしょうか。「手がかからない子」それは人一倍気を遣い、人一倍我慢をしてきたという証拠なのかもしれませんよね。

 


◆ きっかけは偶然でも、出会えた奇跡が人生を変える

オギーがはじめて友達として話すきっかけは、決して理想的なものではなかったかもしれません。でも、カンニングという出来事から生まれた友情は、やがて「変わるんだ」という希望の象徴になっていきます。

学校って、人間関係に悩んだり、ぶつかったり、時には裏切られたり。学校に限らずですが、子供にとって人間関係を学び、知る最初の場所。
でも、だからこそ、「人は変わる」「関係も変わる」ことを学べる場所なのかもしれません。昨日まで仲良く話していたと思っていたのに、急に関係がいびつになってしまうこと…ありますよね。

本当はそれぞれに抱えた孤独の中で、それぞれに「変わりたい」そんな気持ちから頑張って踏み出した一歩だったのに。結局は寂しくてたまらないなんてことがある。

 


◆ どんな出来事にも、2つの面がある

ある友だちを守るために、その友達のことをよく言わなかった友達を殴ってしまう。
正しいことではないけれど、その背景には、複雑な感情や孤独、そして深い優しさがあることを、この映画は丁寧に描いていました。

それは子供たちのなかで複雑に絡み合った関係性で、細かな部分まで知らない親にさえ誤解されてしまって…。本当はって言いだしたい言葉すらも止めてしまう。まだ子供で社会的に無力な存在だと知らされる瞬間なのかもしれないです。

そして、愛犬との急な別れを通じて、本当はこの愛犬によって家族のきずなはうまく繋がれていたということが感じられるシーンがあり、愛犬の死により失われたつながりが少しずつ戻っていく様子も感動的でした。


涙がこぼれたのは、悲しみだけではなく、「絆はまた結び直せる」と思えたからだと思います。

 


◆ 許しとつながりの再生

ヴィアの演劇のシーンでは、母と娘のすれ違っていた想いが通い合い、私の涙腺はついに崩壊。姉の中に残っていた孤独や寂しさが、ようやく家族と…母と交わって、言葉ではない方法で繋がった瞬間がそこにありました。

私自身も、過去にいじめを受けた経験があり、「いつも私が悪い」と言われたし、そう思い込んでいた時期がありました。やっぱりまだ幼すぎたこともあって本当に一歩踏み出すこともできず、無力で影響力もない自分自身がそこにはいて、苦しさと寂しさと同時に我慢することと笑顔の仮面を持つことで強くなろうとしていました。
でも、この映画を観て、あの時の私に「よく頑張ったね」と言ってあげたくなりました。

 


◆ 「いま、ぼくは幸せ」——最高のメッセージ

最後にオギーが語った「いま、ぼくは幸せ」という言葉。
その一言で、ママはどれだけ救われたことでしょう。
自分の選択が間違っていなかったと、あらためて感じられたのではないでしょうか。

母としての葛藤や、姉としての孤独。
そして、誰かを信じ、受け入れる勇気。
『ワンダー』は、どこかで誰もが経験する「人と関わる痛みと喜び」を、美しく優しくそして素直に描いてくれていました。

 


◆ フォーカスが変わるからこそ、見えてくるそれぞれの孤独と愛

この映画の魅力の一つは、途中で視点がオギーから姉・ヴィア、友人・ジャック、転校生・ミランダへと変化していく構成です。

一人の物語だと思っていたら、実はそれぞれの登場人物にも「物語」があると気づかされます。
誰もが、自分の立場や状況の中で葛藤し、寂しさや喜びを抱えて生きている。

オギーの姉・ヴィアは、家族の“太陽”である弟の存在を大切にしつつも、自分の気持ちは後回し。途中で「私は一人っ子」と言って弟のオギーのことを隠すときがあるんですが、ヴィアは心の中で大事な弟の存在と葛藤していくんです。でも、ミランダや演劇部の仲間との関わりの中で、少しずつ「自分の居場所」を取り戻していく姿が印象的でした。

こうした多視点の構成によって、一つの出来事がどれほど違って見えるかに気づかされ、観ている私も深い共感や気づきをもらいました。

 


◆ おわりに:あなたの中の“ワンダー”を大切に

この映画を観たあとは、どんな人の中にも「ワンダー(奇跡)」があるんだって、自然に信じたくなります。

どんなに不完全でも、どんなに孤独でも、人はちゃんとつながれる。信じて行動し続けたなら必ず奇跡は起こるんだってこと。


この映画を観はじめて20分くらいで、私はポロポロ涙が止まりませんでしたが、本当に素敵な映画でした。この映画を教えてくれてありがとう。そしてこの映画に出会えて私は幸せだなって思います。

 

今日もお疲れ様です STAY SAFE.
明日も皆さんが笑顔で過ごせますように!