すみっコ日和~Perfect day for sumikko~

すみっコぐらしが大好きな在宅ワーカーの毎日

小さな夢をひとつ書き出してみた

“夢”という言葉を聞くと、少し身構えてしまう自分がいます。
大きな目標や立派なビジョンを持っていなければいけない気がして、「私にはそんな壮大な夢なんてない」と心のどこかで引け目を感じてしまう。

でも最近になって、「夢は小さくてもいい」「むしろ小さい方がいい」と思うようになりました。きっかけは、何気なく手帳を開いて“今日やりたいこと”を書き出していたとき。そのリストの中に「お気に入りのカフェでゆっくり本を読む」と書いた自分の字を見つけたんです。それを見た瞬間、「これも夢なんじゃないか」と、ふと感じました。


夢は“理想の延長線”にあるもの

かつて私は、夢を「叶えるべき目標」として捉えていました。
努力しなければ届かない、何か大きな挑戦のような存在。でもそれでは、夢を見ること自体が苦しくなってしまう。

今の私にとっての夢は、“理想の延長線にある小さな希望”のようなものです。
「来週は少し早起きして朝の光を感じたい」
「誰かの誕生日に、手紙を添えてプレゼントを贈りたい」
「一人旅をして、自分のペースで時間を使ってみたい」

どれもすぐには叶わないかもしれないけれど、心が温かくなる“やってみたいこと”。それを一つひとつ書き出すことが、私にとっての“心の整え方”になっています。


書き出すことで見えてくる本音

夢を「頭の中だけ」で考えていると、どうしても現実的な制限が浮かびます。
お金や時間、状況、スキル……。それらが心の中にブレーキをかけ、「どうせ無理」とあきらめる方向へ導いてしまうのです。

けれど、紙に書いてみると不思議と変わります。「書く」という行為は、夢を“現実に向けて動かす第一歩”だから。まだ形になっていなくても、言葉として外に出すことで、自分が何を大切にしたいのか、どんな時間を求めているのかが見えてくるんです。

たとえば、私は以前「一人で美術館に行きたい」とノートに書きました。そのときは予定もお金も合わず、すぐには行けませんでした。けれど数か月後、偶然休日に時間ができて、協力してくれる人が現れて、ふとその夢を思い出した。そして自然な流れで、その夢は叶っていたんです。

夢は書くことで、静かに時間の中に根を張ります。焦らなくても、適切なタイミングで花を咲かせてくれます。


小さな夢が整えてくれる「時間の感覚」

夢を持つことは、「時間の使い方を丁寧にする」ことでもあります。夢を書き出すと、「今日、何に時間を使いたいか」が明確になります。

たとえば「ゆっくり朝食をとりたい」と書いた日には、早めに寝るようにする。「推しのぬいを連れて秋の公園を散歩したい」と書いた日は、仕事を少し早めに切り上げて、自分のための夕方の時間を確保する。

小さな夢は、時間の流れを「自分らしいリズム」に整えてくれます。
誰かのスケジュールに合わせるのではなく、“自分が幸せを感じられる時間軸”で生きるための、やさしいナビゲーション。夢を持つことは、未来を描くだけでなく、今という時間を豊かに使うための知恵でもあると感じます。


夢を叶えることよりも大切なこと

夢を書くとき、私はいつも「叶えること」が目的ではないと思うようにしています。
むしろ大切なのは、夢を思い浮かべるその瞬間に、「こんなことをしてみたい」と心が動くこと。夢は“未来の形を決めるもの”ではなく、“今の心を映す鏡”なのだと思います。だから、夢が変わってもいいし、途中でやめてもいい。そのときの私が幸せであれば、それがすでに夢の途中なのです。

夜、手帳を開いて「今日の夢リスト」を書く時間。
それは私にとって、心を整え、時間をやさしく整理する儀式みたいな感じです。

未来のことを考えると不安になる日もあるけれど、小さな夢を書き出すと、「私にもまだできることがある」と思える。その感覚が、次の日の私を支えてくれるのです。

夢を大きく描かなくてもいい。まずは「小さなやってみたい」を、ひとつ紙に書いてみる。それが、未来に向けて自分を信じる一番やさしい練習になるのだと思います。

 

 

 

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