すみっコ日和~Perfect day for sumikko~

すみっコぐらしが大好きな在宅ワーカーの毎日

秋がくれた学びを抱きしめて

秋という季節は、私にとって「立ち止まることを教えてくれる時間」です。
春や夏のような勢いは少し落ち着き、木々は少しずつ色を変え、葉を落とし、風は静かに冷たさを増していく。外の世界が静まり返っていくほどに、私は自然と内側を見つめるようになります。

この数か月、私は「整える」「手放す」「勇気を持つ」というテーマで心と時間に向き合ってきました。そしてこの秋の終わりにようやく気づいたんです。
――人生を整えるとは、時間とやさしく向き合うことなのだと。


季節の変化が教えてくれること

朝晩の風が冷たくなり、ベランダの植木鉢の葉が少しずつ枯れ始めるのを見て、「ああ、今年も終わりに近づいているんだな」と感じる瞬間があります。昔は、季節が過ぎていくことがどこか寂しかった。でも今は、その変化の中に「次の準備」を感じるようになりました。

落ち葉は、ただ枯れるのではなく、やがて土に戻り、春の新しい命を育てる養分になる。それを見ていると、私たちの時間の使い方も同じなのだと思います。
焦って何かを成し遂げようとしなくても、今日の経験が、いつか未来の私の“栄養”になる。そう思えるようになったのは、秋がくれた一番の学びでした。


「やる時間」と「整える時間」

毎日を過ごしていると、私たちは“やるべきこと”に追われがちです。メールを返して、家事をして、仕事を終えて……気づけば一日が終わってしまう。でも秋の静けさの中で気づいたのは、「やる時間」と同じくらい「整える時間」が必要だということ。

私は最近、夜の時間の使い方を少し変えました。
以前は寝る直前までスマホを触ったり、明日の予定を考えて落ち着かないまま眠りについたりしていました。けれど今は、寝る前の15分を“整える時間”として過ごすようにしています。

お茶を淹れて、今日の出来事をノートに書く。好きな香りのキャンドルを灯して、心をゆるめる。そんなたった15分の習慣が、翌朝の自分を穏やかにしてくれるのです。

心が整うと、時間の流れも整っていく。時間を整えると、心も自然と静まっていく。
この循環を実感できたのは、この秋の何よりの収穫でした。


秋がくれた3つの気づき

この季節を過ごしながら、私が抱きしめたいと思った学びを3つだけ記しておきます。

「手放すことは、前に進むこと」

 木々が葉を落とすように、私も“もういらないもの”を少しずつ手放しました。
 完璧であろうとする思い、他人の期待に応えようとする癖。
 そのぶん、自分の時間に光が差し込むようになりました。

「小さな時間が、人生をつくる」

 朝の10分読書、夜の5分の祈り。
 短い時間でも、自分を見つめる習慣が心を支えてくれました。
 たった数分の“意識的な時間”が、日々のリズムを整えてくれる。

「静けさは、豊かさのかたち」

 秋の夜に聞こえる虫の声、風の音、ページをめくる音。
 音の少ない時間にこそ、本当の満たされ感があることを知りました。

 


未来に向けて

この秋の終わりに、私は少し立ち止まって考えました。
「これからの私が、どんな時間を生きていきたいのか」

昔は“忙しい=充実している”と思っていました。けれど今は、“心が整っている=豊かに生きている”という感覚のほうが、ずっと大切に思えます。

未来の私は、どんなに環境が変わっても、今日の私のように「自分と向き合う時間」を持っていてほしい。スケジュール帳が予定で埋まっていても、心の中に“余白”をちゃんと残していてほしい。

人生のリズムは、四季と同じ。
動くとき、休むとき、整えるとき、育てるとき。そのリズムを感じながら、自分らしいペースで歩いていけたらいい。

 

秋の終わりに立って、ふと振り返ると、
季節が教えてくれたのは「変わることを恐れないでいい」ということでした。木々が葉を落とすように、私も少しずつ古い自分を手放していけばいい。そして、その空いた場所に新しい光と時間を迎え入れればいい。

人生は、整えては崩れ、崩れてはまた整える——その繰り返し。
でもそのたびに、少しずつ自分らしさが形になっていく。

この秋に感じた学びを、私は胸の奥にそっと抱きしめて、次の季節へ進もうと思います。冬の冷たい風が吹くころ、また新しい時間の使い方を見つけられるように。そして、そのたびに心が少しずつやわらかくなっていけたら。

今日も、私の時間は静かに流れています。

 

 

 

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