こんなことはないですか。
以前なら簡単にできていたことに、思ったより時間がかかってしまうとき。
「前はもっとできていたのにな」と、昔の自分を思い出してしまうこと。
誰かと比べているわけではないのに、なんとなく苦しい。
そんなとき、比べている相手は「前の自分」なのかもしれません。

人と比べなくていい、と自分に言えるようになっても、
昔の自分との比較は、なかなか手放せないことがあります。
前はもっと動けた。
前はもっと余裕があった。
前はこんなことで疲れなかった。
自分自身だからこそ、「できるはず」と思ってしまうのかもしれません。
以前の私は、前にできていたことは、今もできて当然だと思っていました。
できなくなっていると、後退したような気がして、
なんとか元の自分に戻ろうとしていたんです。
でも最近は、前の自分と今の自分は、同じようでいて、まったく同じではないのだと思うようになりました。
環境も違う。
抱えているものも違う。
経験したことも違う。
そして、心や体の状態も毎日少しずつ違います。
それなら、前と同じようにできない日があるのは、不思議なことではないのかもしれません。
もしかすると「前よりできなくなった」のではなく、
今の自分には、今の自分に合うやり方が必要になっただけなのかもしれません。
昔の自分を基準にするのではなく、
「今の私なら、どのくらいがちょうどいいだろう」と考えてみる。
それは諦めることではなくて、
今ここにいる自分をちゃんと見てあげることなのだと思います。
過去の自分は、競争相手ではありません。
あの頃の自分も自分。
そして、今ここにいる自分も同じように大切な自分です。

そんな今日のわたしに、前と同じじゃなくても大丈夫だよ、と伝えたいです。
昔できていたことが、今日はできなくてもいい。
今の自分には、今の歩幅があります。
「前は」ではなく、「今日はどうかな」と。
今ここにいるあなたを基準に、
やさしく一日を選んでいけますように。