私たちはつい「毎日1時間運動する」「英語を毎日勉強する」など、大きな目標を掲げがちです。
けれどそれは、始める前から自分にプレッシャーをかけてしまうもの。


習慣は、いきなり大木になるのではなく、まずは小さなタネをまくことから始まります。
そのタネが、やがて芽を出し、少しずつ根を張っていく。
続けられるかどうかは「どれだけ小さく始められるか」にかかっているのです。
だから私は、習慣を決めるときに「5分」「10分」といった単位を意識するようにしています。
小さな時間の積み重ねが、未来の自分を育ててくれる。
それを信じると、習慣は楽しく続けられるものになります。
習慣が心を整える理由
新しい習慣を始めると、毎日の中に「安心できる定点」ができます。
忙しい日でも疲れた日でも、「ここに戻れば大丈夫」という場所ができるのです。
たとえば、朝の10分読書は、私にとって一日のリズムを整える大切な儀式。
読書を終えると「今日も始められた」という小さな達成感が生まれます。
それは、心に自信を与えてくれる。

さらに、「時間を自分で選んでいる」という感覚も大切です。
誰かに振り回されるのではなく、自分の意思で自分の時間を使う。
それだけで心は整い、「私は私の人生を生きている」と感じられるのです。
習慣を続けるコツ
新しい習慣を続けるには、いくつかコツがあります。
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ハードルを低くする
完璧を求めず、まずは小さな一歩から。
「5分だけ」「1ページだけ」でいいと思うと気持ちが楽になります。 -
場所や時間を固定する
「朝食後に机で読む」など、習慣を“風景の一部”にすると忘れにくい。 -
自分をほめる
たとえ短時間でもできた自分に「よくやったね」と声をかける。
その積み重ねが自己肯定感を育てます。
習慣は“義務”ではなく“ご褒美”。
自分を整えるためのやさしい時間だと考えることが、継続の秘訣です。
秋の空気の中でまく小さな習慣のタネ。
それは、未来の自分に贈るプレゼントです。
大きな成果を求めなくてもいい。
小さな時間を積み重ねることが、心を整え、人生を豊かにしていく。
今日まいたタネが、明日芽を出すとは限りません。
でも、タネをまかない限り、未来に芽は出ません。
だから私は、この秋も小さなタネをひとつひとつまき続けたいと思います。